反対者の自由を守れ

【反対者の発言する自由】

 言論の自由とは、自分の意見に反対する者の言論の自由を
 擁護することである。

 逆に相手もまた、こちらの反論する自由を保障する。

 そして、それが守れない人間は、言論の自由を持つ資格が
 無い者であるとして、放逐されねばならないということで
 ある。

 自由主義とは、自由主義を否定する者の発言権をも擁護する
 主義である。しかしそれは、「否定する者」自身が反論を許
 す場合に限る。

 反論に対して、真摯に受け答えするならば、自由主義を否定
 する者であっても構わない。なぜならば、そのときの彼の行
 為は、まさに自由主義者の行為そのものであるのだから。

 反対者の言論の自由を容認できない人間に自由を得る資格は
 ない。

 人間社会で言う自由とは、自分の自由も、相手の自由も尊重
 する自由のことである。

 自分の自由は主張するが、自分に反対する者の自由は妨害す
 るというのでは、これはケダモノの自由である。

 人間は社会的生物である。相手の自由を尊重しあうことによ
 って、より住み良い社会を作ることができる、その結果、ケ
 ダモノの自由を行使するよりも、一個人としても安楽に暮ら
 せる、という理を知っているのが人間である。

 ときおりここから外れて、ケダモノの自由のほうが楽なよう
 な気がして、外道に落ちる人間もいる。しかし考えてみたま
 え。

 アウトローは法規範からは自由かも知れないが、その生活は
 一般人よりもはるかに不自由だ。彼らは病気になったからと
 いって、不用意に病院へ行くことすらできないのだ。