非常にして簡単


 我々の議論は、つまるところどのようにすればより良い政治が
 実現するのか、ということにつきる。

 それに対する私の答は、極めて単純で簡単なのもだ。

 しかしながら、同時に今の世の中(西暦2011年の地球)の
 常識とは著しく異なっている。

 簡単ではあるが常識と異なる。それはほとんど理解し難いという
 ことを意味する。

 なぜならば、簡単かつ常識であるということは、「間違いない」
 ものであるはずだと信じられているもののことだからである。

 人々がかたくなに信じている「簡単な常識」を疑わせ、自分の頭
 でもういちど考えなおしてもらわない限り、この論理を理解する
 ことはできない。

 はじめに、結論を述べておこう。

 「より優れた政党内民主主義を実現している政党に選挙で投票する」

 たったこれだけのことで、政治は良くなるのだ。

 だがこれは、今の常識とはかなり違う。

 そもそも、選挙において何を基準に投票すべきかを論じ合ったことす
 らないのが普通ではあるまいか。

 そして、なんの考えもなしに、「自分の意見に近い政党」だの「清潔
 な政党」だの「利害が一致している政党」だのに投票している。

 あるいは「政権交代」だの「お灸をすえる」だの「勢力バランスをとる」
 だの、といった打算によって、である。

 そして、最大多数の国民は、そのいずれにおいても投票すべき政党を
 見出せず、無党派層として流動的に投票しているのである。

 「選挙における投票とは、何を基準にすべきか」という根本的な討議を
 せずに、国家は選挙を行い、国民は投票所に向かう。あなおそろしや。